各種治療学 一覧
自己免疫疾患を根源的に考える
よくよく考える必要がある問題です。我々の免疫機構はすべて外敵用に作られていて自分に対する攻撃性はもともとは全くないという設定は正しいでしょうか答えはNOです。我々の免疫機構は自己抗原をある程度認識する必要があります。そうしないと古くなってしまったもの(老害物質)や異常に数が増えすぎてしまったものを排除できないからです。自己免疫疾患は単に自己の誤認攻撃というメカニズムだけではなくある程度の自己排除性が必要な正常バランスが崩れてしまった場合もあるということです。IgGでもサブクラスがありIgG1の中にそのように働くクラスが入っています。FcRのシグナルはバランスを働かせるようなものもあるということです。
相性がいいという概念は時々において相対するシステムが無難に働けることを意味しますが、この相性を物質論的に担保するための道具立てを備え持っていると言事になります。
2024年5月2日 | カテゴリー:各種治療学, 膠原病, リンパ節異常・リンパ球異常, 免疫疾患 |
2型糖尿病について
ほとんどの2型糖尿病は親から受け継がれる傷ついた遺伝子が糖代謝を制御するのに必要な機能を果たせなくなって年齢とともに徐々に血糖コントロールできなくなる状態です。糖代謝にかかわる遺伝子は数多く存在しますので、家系によって傷ついている遺伝子のパターンが違います。いわゆる診断基準を満たす時期や糖代謝の異常のパターン、治療方法、合併症のパターンそれぞれが違います。よく報道で、糖尿病が完治したというようなものがありますが全くのデマなので気をつけてください。医師資格のあるものでも平気で公共の場で言っているのを目にします。治療の目標はあくまで、合併症も含めて悪い状態を上手にコントロールして糖尿病のない人と同じような幸福に思える人生を送ることです。
どうしても食事療法から逃れられない病態なので、主治医の先生と食事について、治療薬との兼ね合わせをよく相談してください。当院は食事療法にうるさいことで有名ですが、食事療法で許される歩合と境界を明確にして合併症の発症率を提示しながらお話ししています。
リウマチ科/アレルギ-科としての当院の位置付け
血液内科は主に腫瘍を診療する科ですが、白血球異常の中に免疫学があるために、リウマチ/アレルギ-は担当と考えています。免疫学会、リウマチ学会、アレルギ-学会の考え方を踏襲しながら診療治療を行っています。抗がん剤、免疫抑制剤に慣れており感染症にも強いのでそのスタンスで診療しいぇいます。
2024年4月30日 | カテゴリー:各種治療学, 関節リウマチ リウマチ外来, アレルギー性皮膚炎 |
肥満外来としての当院の役割
肥満は精神心理性、代謝性、ホルモン性、自己免疫性、腫瘍性、食品知識不足性、によって起こります。すべての原因が複雑に絡み合っていることも非常に多い状況です。
大学第三内科、県立総合医療センター、山口労災病院の医師がある程度前向きに対応してくれると考えています(全員知り合いの医師です)。小郡第一、山口済生会も十分に相談のうちにお願いすれば検討してくださるのではとも思います。実情、ここ40年にわたって山口県内で手を上げて積極的な診療体系がなされていませんでした。すこしずつでも第三内科に相談してゆくつもりです。
さて当院では、自己免疫疾患も見ている関係から自己免疫性の原因によりホルモン異常がある患者さんをある程度観てきたこともあり、挑戦的な対峙をおこなっています。除外診断上、MRIやCTを他院で受けてもらったり、ホルモン値の正確な把握のために時間指定的な採血が必要であることをあらかじめ理解していただきたいと考えます。また負荷試験という時間のかかる検査も必要であると理解してください。保険適用のない採血項目も多いので窓口での支払いが2万円を優に超すこともままあります。つまり保険の利かない検査があまりに多く、診断まで3か月~10か月はかかるので患者さんの数もすくないのも手伝って何十年もまともな診療体系が組めなかったのです。
本格的に、お考えの方は神戸大学関連とか奈良県立大学関連をお勧めします。
県内的には、積極的に診療していますので受けています。今までに一番多かったのが、自己免疫性ホルモン性で、2番目は精神心理性でした。
2024年4月29日 | カテゴリー:各種治療学, 新着情報, 生活習慣病, 内分泌疾患・ホルモン異常, その他 |
面白い文献 トマト
Molecular docking analysis of human JAK2 with compounds from tomatoes
Abstract
Janus kinase 2 (JAK2) is a tyrosine kinase receptor that belongs to the JAK family kinases is linked to oral cancer. We describe the molecular binding analysis of JAK2 with 23 compounds from tomotoes. Docking data shows five compounds (rutin, qucertin, narigenin, chlrogenia acid & kaempferol) with optimal binding features with JAK2 for further consideration.
2024年4月29日 | カテゴリー:がん検診, 創薬/AUTODOCK, 各種治療学, AUTODOCK VINA CLUS PRO |
大腸癌 STAGE4について
大腸から肝や肺とその間まで癌が浸潤している状態です。
術前化学療法を施行して、大腸癌・肝転移・肺転移を縮小してから手術が可能になる場合もあります。
免疫療法では、肝臓や肺に転移している場合、抗癌剤治療に併用して癌免疫が獲得されていないと判断し、DCワクチンを接種します
大腸がんのステージIVの5年相対生存率は18.7%。 結腸がんの場合、16.5%とされています。
ステージIVの進行がんの場合、余命宣告されるケースも少なくありません。
M0 遠隔転移を認めない
M1 遠隔転移を認める
M1a 1臓器に遠隔転移を認める(腹膜転移は除く)
M1b 2臓器以上に遠隔転移を認める(腹膜転移は除く)
M1c 腹膜転移を認める
M1c1 腹膜転移のみを認める
M1c2 腹膜転移およびその他の遠隔転移を認める
NX リンパ節転移の程度が不明である
N0 リンパ節転移を認めない
N1 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が 3個以下
N1a 転移個数が1個
N1b 転移個数が2から3個
N2 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が 4 個以上
N2a 転移個数が4から6個
N2b 転移個数が7個以上
N3 主リンパ節に転移を認める。下部直腸癌では主リンパ節および/または側方リンパ節に転移を認める
STAGE4はNX~N3に関係なく 4AはM1A 4BはM1B 4CはM1Cとする
結腸癌の5年生存率20% 直腸がんは15%
殺細胞抗癌剤
フッ化ピリミジン>5FU(フルオロウラシル)/UFT(テガフ-ル)/S1(TS-1)CAPE(カペシタビン)
イリノテカン>CPT11(トポテシン)
オキサリプラチン>OX(エルブラッド)
トルフルリジン>FTD(ロンサ-フ)
分子標的薬
マルチキナ-ゼ阻害/VEGF阻害/EGFR阻害/PD1阻害/CTLA4阻害/BRAF阻害/MEK阻害/TRK阻害
JSCCR | 大腸癌研究会 を参照
既存薬剤と諸蛋白とのAUTODOCK VINAによるDOCKING結果
fluvastatin+nfkbp52>bind
cyclinB1/uric acid>bind
proteasome/uric acid>bind
neprilysin/amlogipin>bind
metphormin/acetylCoA decarboxylase>bind
ascorbic acid/JAK1>bind
2024年4月26日 | カテゴリー:創薬/AUTODOCK, 各種治療学, AUTODOCK VINA CLUS PRO |