好中球機能を下げる薬剤
答え:好中球の機能や数を低下させる薬剤には、抗がん剤・免疫抑制薬・抗精神病薬などが含まれます。これらは骨髄抑制や好中球機能障害を引き起こし、感染リスクを高めます。
好中球機能を下げる代表的薬剤
1. 抗がん剤(化学療法薬)
アルキル化剤(シクロホスファミド、イホスファミドなど) → 骨髄抑制により好中球減少を起こす。
アントラサイクリン系(ドキソルビシン、ダウノルビシンなど) → DNA合成阻害で造血幹細胞を障害し、好中球減少。
抗代謝薬(メトトレキサート、シタラビンなど) → 骨髄抑制が強く、好中球数低下。
プラチナ製剤(シスプラチン、カルボプラチンなど) → 骨髄抑制による好中球減少。
2. 免疫抑制薬
副腎皮質ステロイド(プレドニゾロンなど) → 好中球の遊走能・殺菌能を低下させる。
カルシニューリン阻害薬(シクロスポリン、タクロリムス) → 好中球機能抑制に加え、リンパ球機能も抑制。
抗TNFα抗体製剤(インフリキシマブなど) → 好中球の活性化を抑制し、感染リスク増加。
3. その他の薬剤
抗精神病薬(クロザピン) → 特に顆粒球減少症・無顆粒球症を起こすことで有名。
抗甲状腺薬(メチマゾール、プロピルチオウラシル) → 無顆粒球症の副作用があり、好中球数が急激に減少。
抗菌薬(クロラムフェニコールなど) → 骨髄抑制による好中球減少。
⚠️ 臨床上の注意点
好中球減少症(neutropenia)は感染リスクを著しく高める。
発熱性好中球減少症(FN)は生命予後に直結するため、抗菌薬投与やG-CSF製剤による支持療法が必要。
薬剤性好中球減少は投与開始後1〜2週間で nadir(最低値)を迎えることが多い。
✅ まとめ
好中球機能を下げる薬剤には、抗がん剤(アルキル化剤・アントラサイクリン系など)、免疫抑制薬(ステロイド・シクロスポリンなど)、抗精神病薬(クロザピン)、抗甲状腺薬、抗菌薬(クロラムフェニコール)が代表的です。これらは骨髄抑制や機能障害を通じて好中球を減らし、感染症リスクを高めるため、血液検査によるモニタリングと予防的対応が重要です。
Sources:
なるほど、「コルヒチン」や「葛根湯」が好中球機能にどう影響するかですね。整理して説明します。
コルヒチン(Colchicine)
作用機序:微小管の重合を阻害し、細胞分裂や細胞内輸送を抑制。
好中球への影響:
好中球の遊走能(炎症部位への移動能力)を低下させる。
貪食能や脱顆粒を抑制する。
そのため「好中球機能を下げる薬剤」の代表例。
臨床的意義:痛風発作や家族性地中海熱などで炎症を抑える目的で使用。
葛根湯(かっこんとう)
漢方薬:風邪の初期症状(悪寒、発熱、頭痛、肩こりなど)に用いられる。
好中球への影響:
一般的には好中球機能を直接抑制する薬剤ではない。
むしろ免疫応答を調整し、炎症反応を緩和する作用があるとされる。
一部の研究では「炎症性サイトカインの産生抑制」や「好中球の過剰な活性化を抑える」効果が示唆されているが、コルヒチンほど明確な好中球機能抑制作用はない。
✅ まとめ
コルヒチン:好中球の遊走・貪食・脱顆粒を抑制 → 典型的に好中球機能を下げる薬剤。
葛根湯:直接的な好中球機能抑制薬ではないが、炎症性サイトカインや過剰な好中球活性化を調整する作用があるとされる。
つまり、コルヒチンは「好中球機能を下げる薬剤」として明確に分類されますが、葛根湯は「免疫応答を調整する漢方薬」であり、好中球機能を直接抑えるというより炎症反応を和らげる方向に働くと理解するとよいです。
ご希望なら、「好中球機能を下げる薬剤一覧表」にコルヒチンや漢方薬を加えて再整理してみましょうか?
答え:はい、近年の研究で葛根湯がインフラマソーム(特にNLRP3インフラマソーム)の活性化を抑制し、炎症性サイトカイン IL-1β の産生を低下させる可能性が報告されています。これは漢方薬の抗炎症作用の一端として注目されています。
研究報告のポイント
インフラマソームとは → NLRP3などの自然免疫センサーが形成する複合体で、カスパーゼ1を活性化し IL-1βやIL-18 を成熟化・分泌させる。炎症反応の中心的役割を担う。
葛根湯の作用報告
漢方薬の成分が NLRP3インフラマソームの活性化を阻害 することが示唆されている。
その結果、IL-1βの産生が低下し、炎症反応が抑制される。
特に関節リウマチや自己炎症疾患の病態に関わるIL-1を抑える可能性がある。
臨床的意義
IL-1は好中球の遊走や急性期蛋白(CRPなど)の誘導に関与するため、これを抑えることで炎症症状の軽減につながる。
葛根湯は「風邪の初期」などで用いられるが、免疫調整作用の一部として インフラマソーム阻害効果 が研究されている。
⚠️ 注意点
研究はまだ基礎実験や一部の臨床報告にとどまる段階であり、標準治療として確立されているわけではない。
葛根湯の効果は複数の生薬成分の相互作用によるもので、単一成分の薬剤のように明確な作用機序が解明されているわけではない。
IL-1阻害薬(アナキンラなど)と比べると、効果の強さや再現性はまだ十分に検証されていない。
✅ まとめ
葛根湯には インフラマソーム阻害作用を介してIL-1β産生を低下させる可能性 が報告されています。これは漢方薬の抗炎症作用の新しいメカニズムとして注目されていますが、まだ研究段階であり、臨床応用にはさらなる検証が必要です。
Sources:
答え:葛根湯のインフラマソーム阻害作用に関しては、特に「甘草(カンゾウ)」に含まれる成分が有力とされています。具体的には甘草由来のフラボノイドである イソリクイリチゲニン(Isoliquiritigenin, ILG) が、NLRP3インフラマソームの活性化を抑制し IL-1β の産生を低下させることが報告されています。
推定される生薬と成分
甘草(カンゾウ)
成分:イソリクイリチゲニン(ILG)、グリチルリチンなど
作用:NLRP3インフラマソームの活性化を阻害し、カスパーゼ1の活性化を抑制 → IL-1β産生低下
臨床的意義:自己炎症疾患(CAPSなど)や炎症性疾患の治療候補として研究中。
桂皮(シナモン)
成分:シンナミル誘導体
作用:IL-1α産生の調節作用が報告されており、炎症性サイトカイン抑制に寄与する可能性。
麻黄(マオウ)・生姜(ショウガ)など
主に発汗・解熱作用が中心で、直接的なインフラマソーム阻害の報告は限定的。
⚠️ 注意点
葛根湯は複数の生薬の組み合わせで作用するため、単一成分だけでなく相互作用が重要。
甘草の成分は有力候補だが、桂皮など他の生薬もIL-1関連の調節作用を持つ可能性がある。
現在の報告は基礎研究レベルが中心で、臨床的に確立された作用機序ではない。
✅ まとめ
葛根湯のインフラマソーム阻害作用は、甘草に含まれるイソリクイリチゲニンが最も有力な候補とされ、IL-1β産生を低下させることが報告されています。加えて、桂皮のシンナミル誘導体もIL-1α産生調節に関与する可能性があり、複数の生薬が相乗的に作用していると考えられます。
好中球が分泌する主なサイトカイン/ケモカイン
炎症性サイトカイン
IL-1β:強力な炎症誘発性サイトカイン。好中球自身や周囲の免疫細胞を活性化。
TNF-α:血管透過性亢進、他の免疫細胞の動員を促進。
IL-6:急性期反応を誘導し、炎症を増幅。
ケモカイン
CXCL8(IL-8):好中球の遊走・活性化を強力に促進。
CXCL1, CXCL2:好中球の動員と活性化に関与。
CCL3(MIP-1α), CCL4(MIP-1β):他の白血球を炎症部位へ誘導。
その他
G-CSF, GM-CSF:好中球の分化・増殖を促進。
PTX3:炎症マーカーとして注目されるペントラキシン。好中球から迅速に分泌される。
好中球に存在する主なサイトカイン/ケモカイン受容体
ケモカイン受容体
CXCR1, CXCR2:IL-8(CXCL8)受容体。好中球の遊走・活性化に必須。
CXCR4:好中球の寿命や骨髄への帰還に関与。
CCR1, CCR2, CCR5:CCL系ケモカイン(MCP-1, MIP-1αなど)を認識し、炎症部位への動員を制御。
サイトカイン受容体
IL-1R:IL-1βを認識し、炎症応答を増幅。
TNFR1/TNFR2:TNF-αを認識し、活性化やアポトーシスを制御。
IL-6R(gp130複合体):IL-6シグナルを伝達。
G-CSFR, GM-CSFR:好中球の分化・増殖を制御。
✅ まとめ
好中球が分泌する代表的サイトカイン/ケモカイン:IL-1β, TNF-α, IL-6, CXCL8(IL-8), CXCL1/2, CCL3/4, PTX3。
好中球が発現する代表的受容体:CXCR1/2(IL-8受容体)、CXCR4(寿命制御)、CCR1/2/5(CCL受容体)、IL-1R、TNFR、IL-6R、G-CSFR。
これにより好中球は「炎症の増幅因子」として働き、自らサイトカインを分泌して炎症を広げると同時に、受容体を介して炎症シグナルを受け取って動員・活性化されるという二重の役割を果たしています。
Sources:
IL-3R(インターロイキン3受容体)について整理します。
IL-3受容体(IL-3R)の構造
IL-3Rはヘテロ二量体受容体で構成されます。
α鎖(IL-3Rα, CD123) → IL-3に特異的に結合するサブユニット。
β鎖(βc, CD131) → IL-3Rだけでなく、GM-CSF受容体やIL-5受容体と共有される「共通β鎖」。
この2つが組み合わさってシグナル伝達を行います。
発現細胞
造血系前駆細胞(特に骨髄系)
好酸球・肥満細胞・単球などで発現。
好中球では成熟段階では発現が低いが、前駆細胞では発現あり。
樹状細胞(特に形質細胞様樹状細胞, pDC)で強く発現 → CD123はpDCのマーカーとして臨床的に利用される。
シグナル伝達
IL-3が結合すると JAK2/STAT5経路 を活性化。
細胞の 増殖・分化・生存 を促進。
特に骨髄系細胞の分化に重要。
臨床的意義
急性骨髄性白血病(AML):IL-3Rα(CD123)が高発現しており、治療標的として研究されている。
pDC関連疾患(BPDCNなど):CD123が診断マーカー。
治療応用:CD123を標的とした抗体医薬やCAR-T療法が開発中。
✅ まとめ
IL-3Rは IL-3Rα(CD123)と共通β鎖(CD131)からなるヘテロ二量体受容体で、造血前駆細胞やpDCなどに発現し、JAK/STAT経路を介して増殖・分化・生存を制御します。臨床的には 白血病や樹状細胞腫瘍の診断・治療標的として重要な分子です。
ご希望なら「好中球関連サイトカイン受容体一覧表」に IL-3R を加えて整理した表を作りましょうか?
申し訳ありませんが、現在リクエストにお応えするのが難しい状況です。しばらくしてから再試行してみましょう。
IL-9R(インターロイキン9受容体)について整理します。
IL-9受容体(IL-9R)の構造
IL-9Rα鎖(IL9R, CD129) → IL-9に特異的に結合するサブユニット。
γc鎖(common γ chain, CD132) → IL-2, IL-4, IL-7, IL-15, IL-21などの受容体と共有される共通サブユニット。
この IL-9Rα + γc の複合体でシグナル伝達を行う。
発現細胞
T細胞(特にTh2, Th9細胞)
好酸球
肥満細胞(mast cells)
上皮細胞・気道細胞(喘息やアレルギー反応に関与)
シグナル伝達
IL-9が結合すると JAK1/JAK3 → STAT1, STAT3, STAT5 経路が活性化。
細胞の 増殖・生存・サイトカイン産生 を促進。
臨床的意義
喘息・アレルギー疾患:IL-9は好酸球や肥満細胞を活性化し、気道炎症を増幅。
自己免疫疾患:Th9細胞を介して炎症性サイトカイン産生に関与。
腫瘍免疫:IL-9は一部のリンパ腫や白血病細胞の増殖を促進することがある。
✅ まとめ
IL-9Rは IL-9Rα(CD129)と共通γ鎖(CD132)からなる受容体複合体で、主に T細胞・好酸球・肥満細胞・上皮細胞に発現します。シグナルは JAK/STAT経路を介して炎症や免疫応答を増幅し、喘息やアレルギー疾患に深く関与することが知られています。
ご希望なら、これまで説明した IL-3R・IL-9Rを含む「好中球関連サイトカイン受容体一覧表」を作って整理してみましょうか?
IL-10R(インターロイキン10受容体)について整理します。
IL-10受容体(IL-10R)の構造
IL-10Rα鎖(IL10RA, CD210a) → IL-10に特異的に結合するサブユニット。
IL-10Rβ鎖(IL10RB, CD210b) → シグナル伝達に必須のサブユニット。IL-10Rだけでなく、IL-22R、IL-26R、IFN-λRなどにも共通して利用される。
複合体:IL-10RαとIL-10Rβがヘテロ二量体を形成して機能する。
発現細胞
免疫細胞
単球・マクロファージ
樹状細胞
B細胞
NK細胞
一部のT細胞(特に制御性T細胞)
非免疫細胞
上皮細胞や線維芽細胞などにも発現が報告されている。
シグナル伝達
IL-10が結合すると JAK1/TYK2 → STAT3 経路が活性化。
主な作用:
抗炎症作用:炎症性サイトカイン(IL-1β, TNF-α, IL-6など)の産生を抑制。
免疫抑制作用:抗原提示能の低下、T細胞活性化の抑制。
組織保護作用:過剰な炎症から組織を守る。
臨床的意義
自己免疫疾患:IL-10Rシグナルは炎症抑制に重要。欠損すると炎症性腸疾患(IBD)の重症型を発症することが知られている。
感染症:IL-10は過剰な炎症を抑えるが、同時に免疫応答を弱めるため、慢性感染の温床になることもある。
治療応用:IL-10やIL-10Rを標的とした治療薬は、自己免疫疾患や炎症性疾患の制御に期待されている。
✅ まとめ
IL-10Rは IL-10Rα(CD210a)とIL-10Rβ(CD210b)からなる受容体複合体で、主に免疫細胞に発現します。シグナルは JAK1/TYK2 → STAT3経路を介して抗炎症作用を発揮し、炎症性サイトカイン産生を抑制します。臨床的には 自己免疫疾患や炎症性腸疾患の病態に深く関与し、治療標的として注目されています。
ご希望なら、これまで説明した IL-3R・IL-9R・IL-10R を含めた「サイトカイン受容体まとめ表」を作って整理してみましょうか?
IL-11R(インターロイキン11受容体)について整理します。
IL-11受容体(IL-11R)の構造
IL-11Rα鎖(IL11RA) → IL-11に特異的に結合するサブユニット。
gp130(IL6ST) → IL-6ファミリー共通のシグナル伝達サブユニット。
複合体:IL-11Rαとgp130が結合して機能し、IL-6受容体と同様に「二量体化 → JAK/STAT経路活性化」を行う。
発現細胞
造血系細胞:骨髄ストローマ細胞、造血前駆細胞
線維芽細胞
上皮細胞(消化管や肺など)
心血管系細胞(血管平滑筋細胞、心筋細胞)
骨芽細胞(骨形成に関与)
シグナル伝達
IL-11が結合すると JAK/STAT3経路 が活性化。
主な作用:
造血促進:血小板産生(巨核球分化)を促進。
抗炎症作用:一部では炎症抑制的に働く。
線維化促進:心臓や肺などで線維化を進める作用が報告されている。
臨床的意義
造血因子としての利用:リコンビナントIL-11(オプレルベキン)は化学療法後の血小板減少症治療に用いられた。
線維化疾患:IL-11Rシグナルは心筋線維化や肺線維症に関与し、治療標的として研究されている。
腫瘍:一部の癌でIL-11R経路が腫瘍の増殖や転移に関与する可能性がある。
✅ まとめ
IL-11Rは IL-11Rαとgp130からなる受容体複合体で、造血・線維化・炎症制御に関与します。臨床的には 血小板減少症治療薬の標的として利用されたほか、線維化疾患や腫瘍における病態形成に関わるため、今後の治療標的として注目されています。
これまでの IL-3R・IL-9R・IL-10R・IL-11R をまとめた「IL受容体ファミリー表」を作ると整理しやすいですが、作ってみましょうか?
IL-12R(インターロイキン12受容体)について整理します。
IL-12受容体(IL-12R)の構造
IL-12Rβ1鎖
IL-12に結合するサブユニット。
IL-12だけでなく、IL-23受容体の構成要素としても利用される。
IL-12Rβ2鎖
IL-12シグナル伝達に必須のサブユニット。
JAK2とSTAT4を介してシグナルを伝える。
複合体:IL-12Rβ1 + IL-12Rβ2 がヘテロ二量体を形成して機能。
発現細胞
T細胞(特にナイーブCD4+ T細胞 → Th1分化)
NK細胞
NKT細胞
一部の樹状細胞や単球でも発現が確認されている。
シグナル伝達
IL-12が結合すると JAK2/TYK2 → STAT4 経路が活性化。
主な作用:
IFN-γ産生促進(NK細胞やT細胞から)
Th1分化誘導(細胞性免疫を強化)
抗腫瘍・抗ウイルス免疫応答の増強
臨床的意義
IL-12R欠損症:常染色体劣性免疫不全症。IFN-γ産生が障害され、抗酸菌感染症(結核、非定型抗酸菌症)に罹患しやすくなる。
治療応用:IL-12/IL-12R経路はがん免疫療法や感染症治療の標的として研究されている。
✅ まとめ
IL-12Rは IL-12Rβ1とIL-12Rβ2からなる受容体複合体で、主に T細胞・NK細胞に発現します。シグナルは JAK2/TYK2 → STAT4経路を介して IFN-γ産生とTh1分化を誘導し、細胞性免疫を強化します。臨床的には IL-12R欠損症による抗酸菌感染症の易感染性が重要で、免疫不全症の診断マーカーにもなります。
これまでの IL-3R・IL-9R・IL-10R・IL-11R・IL-12R をまとめた「サイトカイン受容体ファミリー表」を作ると、全体像が整理しやすいですよ。
IL-13R(インターロイキン13受容体)について整理します。
IL-13受容体(IL-13R)の構造
IL-13受容体は複数のサブユニットから構成され、IL-4受容体と密接に関連しています。
IL-13Rα1
IL-13に結合するサブユニット。
IL-4Rαとヘテロ二量体を形成し、シグナル伝達を行う。
この複合体は IL-4/IL-13共通受容体 と呼ばれる。
IL-13Rα2
高親和性でIL-13に結合するが、細胞内シグナルをほとんど伝えない。
デコイ受容体(抑制的受容体)として働き、IL-13の過剰な作用を制御する。
発現細胞
免疫細胞:T細胞、B細胞、好酸球、肥満細胞、単球/マクロファージ
非免疫細胞:気道上皮細胞、線維芽細胞、平滑筋細胞など
特に 気道上皮や線維芽細胞での発現が喘息や線維化に関与。
シグナル伝達
IL-13Rα1 + IL-4Rα複合体 → JAK1/TYK2 → STAT6 経路を活性化。 → IgE産生促進、好酸球動員、粘液産生増加、線維化促進。
IL-13Rα2 → シグナル伝達はほぼなく、IL-13を捕捉して作用を抑制。
臨床的意義
喘息・アレルギー疾患:IL-13Rシグナルは気道過敏性、粘液産生、好酸球浸潤に関与。
線維化疾患:肺線維症や肝線維化でIL-13R経路が病態形成に寄与。
腫瘍:一部の癌(膠芽腫など)でIL-13Rα2が高発現し、治療標的として研究されている。
治療応用:抗IL-13抗体(レブリキズマブ、トリロキズマブなど)やIL-4Rα阻害薬(デュピルマブ)が臨床応用されている。
✅ まとめ
IL-13Rには シグナル伝達型(IL-13Rα1 + IL-4Rα) と デコイ型(IL-13Rα2) があり、炎症・アレルギー・線維化に深く関与します。喘息やアトピー性皮膚炎などの治療薬は、このIL-13R経路を標的にして効果を発揮しています。
これまでの IL-3R・IL-9R・IL-10R・IL-11R・IL-12R・IL-13R を一覧表にすると「サイトカイン受容体ファミリーの全体像」が見やすくなりますが、まとめて表にしましょうか?
IL-14R(インターロイキン14受容体)について
IL-14とは?
IL-14(別名:High-molecular-weight B cell growth factor, HMW-BCGF)は、B細胞の増殖や免疫応答に関与するとされるサイトカインです。
しかし IL-14の存在や機能は十分に確立されていない とされ、ヒトにおける生理的役割は不明瞭です。
研究報告は限られており、IL-14を「サイトカインファミリーの一員」とする記載はあるものの、IL-2やIL-6のように明確な受容体構造やシグナル伝達経路は解明されていません。
IL-14受容体(IL-14R)について
現状では「IL-14R」という明確な受容体分子は同定されていません。
一部の研究では、IL-14がB細胞や免疫細胞に作用することが示唆されていますが、どの受容体を介しているかは不明です。
そのため「IL-14R」という名称は文献上ほとんど登場せず、受容体未同定のサイトカインと考えられています。
臨床的意義(仮説レベル)
IL-14はB細胞の増殖や自己免疫疾患との関連が示唆されてきました。
ただし、IL-14Rが存在するかどうかは未解明であり、治療標的としての応用は現時点ではありません。
✅ まとめ
IL-14はB細胞増殖因子として報告されたサイトカイン。
IL-14Rは未同定であり、明確な受容体構造やシグナル経路は不明。
研究は限定的で、IL-14の生理的役割や臨床的意義はまだ確立されていません。
つまり、IL-3RやIL-13Rのように確立された「IL-14R」は現状存在せず、IL-14は「受容体未解明のサイトカイン」として扱われています。
ご希望なら「IL-1〜IL-15までの受容体一覧表」を作って、どの受容体が確立されていて、どれが未解明かを整理してみましょうか?
IL-15R(インターロイキン15受容体)について整理します。
IL-15受容体(IL-15R)の構造
IL-15受容体は IL-2受容体と構造的に類似しており、複数のサブユニットから構成されます。
IL-15Rα鎖(IL15RA)
IL-15に特異的に結合する高親和性サブユニット。
特徴的なのは「トランスプレゼンテーション」:IL-15RαがIL-15を結合したまま、隣接する細胞上のIL-2/IL-15Rβγ複合体に提示してシグナルを伝える。
IL-2/IL-15Rβ鎖(CD122)
IL-2受容体β鎖と共通。
シグナル伝達に必須。
共通γ鎖(γc, CD132)
IL-2, IL-4, IL-7, IL-9, IL-21などの受容体と共有される。
JAK3を介してシグナルを伝える。
発現細胞
NK細胞(IL-15はNK細胞の分化・生存に必須)
CD8+ T細胞(特にメモリーT細胞の維持に重要)
樹状細胞・単球(IL-15Rαを発現し、トランスプレゼンテーションを行う)
好中球でもIL-15Rβγ複合体が発現し、活性化に関与する報告あり。
シグナル伝達
IL-15がIL-15Rαに結合 → β鎖(CD122)+γc(CD132)複合体に提示 → JAK1/JAK3 → STAT3/STAT5経路を活性化。
主な作用:
NK細胞・CD8+ T細胞の 増殖・生存・活性化
メモリーT細胞の維持
抗腫瘍・抗ウイルス免疫応答の強化
臨床的意義
IL-15欠損/IL-15R欠損:NK細胞が著しく減少し、細胞性免疫が障害される。
治療応用:IL-15やIL-15Rを標的とした治療薬が がん免疫療法・感染症治療で研究中。
例:IL-15スーパーアゴニスト(ALT-803, N-803)が臨床試験で使用。
✅ まとめ
IL-15Rは IL-15Rα・IL-2/15Rβ(CD122)・共通γ鎖(CD132)からなる複合体で、特に NK細胞とCD8+ T細胞の維持・活性化に必須です。特徴的なのは トランスプレゼンテーション機構で、IL-15RαがIL-15を提示して隣接細胞に作用させる点です。臨床的には NK細胞欠損症やがん免疫療法に深く関わる重要な受容体です。
これまでの IL-3R〜IL-15R を一覧表にして「サイトカイン受容体ファミリーまとめ」を作ると、全体像が一目で整理できますが、まとめて表にしましょうか?
IL-16R(インターロイキン16受容体)について整理します。
IL-16とは
IL-16はもともと「リンパ球走化因子(LCF)」として同定されたサイトカイン。
主な作用は CD4+ T細胞や好酸球、好塩基球などの遊走を誘導するケモカイン様分子。
免疫応答の調整や炎症反応に関与。
IL-16受容体(IL-16R)
IL-16の主要な受容体は「CD4分子」とされています。
IL-16はCD4に結合し、T細胞や好酸球などを遊走させる。
そのため「IL-16R」という独立した受容体分子は存在せず、CD4がIL-16の受容体として機能する。
加えて、CD9などの補助的分子が関与する可能性も報告されていますが、中心はCD4。
シグナル伝達
IL-16がCD4に結合 → 細胞内シグナルが活性化。
主な作用:
細胞遊走(ケモタキシス)
細胞周期調整
炎症性サイトカイン産生の調整
臨床的意義
喘息やアレルギー疾患:IL-16が好酸球や好塩基球を動員し、炎症を増幅。
自己免疫疾患:IL-16/CD4経路が関与する可能性。
HIV感染症:HIVもCD4を標的とするため、IL-16との競合や免疫調整作用が研究されている。
✅ まとめ
IL-16Rは独立した受容体分子としては存在せず、CD4が主要な受容体として機能する。
IL-16はCD4+ T細胞や好酸球を遊走させ、炎症や免疫応答を調整する。
臨床的にはアレルギー疾患や自己免疫疾患、HIV感染症との関連が注目されている。
これまでの IL-3R〜IL-16R を一覧表にまとめると「サイトカイン受容体ファミリーの全体像」が見やすくなりますが、作ってみましょうか?
IL-17R(インターロイキン17受容体)について整理します。
IL-17受容体ファミリー
IL-17受容体は単一分子ではなく、複数のサブユニットからなるファミリーです。代表的なものは以下の通り:
IL-17RA
IL-17A, IL-17Fなどの主要なリガンドを認識。
最も広く発現するサブユニット。
IL-17RC
IL-17A/Fと複合体を形成してシグナル伝達。
IL-17RB
IL-17E(別名 IL-25)の受容体。Th2応答に関与。
IL-17RD
シグナル調整的役割を持つとされる。
IL-17RE
IL-17Cの受容体。上皮細胞の防御応答に関与。
発現細胞
IL-17RAはほぼ全身の細胞に広く発現。
IL-17RCは線維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞などに発現。
IL-17RB/REは主に上皮細胞や免疫細胞に発現。
シグナル伝達
IL-17A/Fが IL-17RA + IL-17RC複合体 に結合 → ACT1アダプター分子を介してシグナル伝達。
経路:NF-κB, MAPK, C/EBP などを活性化。
主な作用:
炎症性サイトカイン(IL-6, G-CSF, TNF-αなど)の産生誘導。
ケモカイン(CXCL1, CXCL8/IL-8など)の産生 → 好中球動員。
上皮・線維芽細胞の防御応答強化。
臨床的意義
自己免疫疾患:乾癬、関節リウマチ、強直性脊椎炎などでIL-17R経路が病態形成に関与。
感染防御:細菌・真菌感染に対する好中球応答に必須。
治療標的:抗IL-17抗体(セクキヌマブ、イキセキズマブなど)が臨床応用されているが、IL-17R自体を標的とする研究も進行中。
✅ まとめ
IL-17Rは IL-17RAを中心とする受容体ファミリーで、IL-17A/FはRA+RC複合体に結合して炎症性シグナルを伝えます。好中球動員や炎症性サイトカイン産生に重要で、自己免疫疾患・感染防御・炎症性疾患に深く関与するため、治療標的として注目されています。
これまでの IL-3R〜IL-17R を一覧表にまとめると「サイトカイン受容体ファミリーの全体像」が一目で整理できますが、作ってみましょうか?
IL-18R(インターロイキン18受容体)について整理します。
IL-18受容体(IL-18R)の構造
IL-18受容体は IL-1受容体ファミリーに属するヘテロ二量体受容体です。
IL-18Rα鎖(IL18R1, CD218a) → IL-18に特異的に結合するサブユニット。
IL-18Rβ鎖(IL18RAP, CD218b) → シグナル伝達に必須の補助サブユニット。
複合体:IL-18RαとIL-18Rβが結合して完全な受容体となり、IL-18シグナルを伝達。
発現細胞
免疫細胞
NK細胞
T細胞(特にTh1細胞、CD8+ T細胞)
好中球・単球・マクロファージ
非免疫細胞
上皮細胞などでも発現が報告されている。
シグナル伝達
IL-18がIL-18Rαに結合 → IL-18Rβがリクルートされて複合体形成。
下流で MyD88 → IRAK → TRAF6 → NF-κB/MAPK経路 が活性化。
主な作用:
IFN-γ産生促進(特にNK細胞・Th1細胞)
炎症性サイトカイン産生増強
自然免疫と獲得免疫の橋渡し
臨床的意義
感染防御:IL-18R経路はウイルス・細菌感染に対するIFN-γ応答に必須。
自己炎症疾患:IL-18過剰活性化は自己炎症症候群や関節リウマチに関与。
治療標的:IL-18RやIL-18結合タンパク質(IL-18BP)を利用した阻害療法が研究されている。
✅ まとめ
IL-18Rは IL-18Rα(CD218a)とIL-18Rβ(CD218b)からなるヘテロ二量体受容体で、主に NK細胞・T細胞・好中球に発現します。シグナルは MyD88 → NF-κB/MAPK経路を介して IFN-γ産生と炎症応答を強化し、感染防御や自己炎症疾患に深く関与します。
これまでの IL-3R〜IL-18R を一覧表にすると、サイトカイン受容体ファミリーの全体像が一目で整理できますが、まとめて表にしましょうか?
IL-19R(インターロイキン19受容体)について整理します。
IL-19とは
IL-19は IL-10ファミリーに属するサイトカイン。
主に 単球・マクロファージから分泌され、炎症反応や免疫調整に関与。
IL-19は Th2型免疫応答を促進し、アレルギーや炎症性疾患に関わるとされる。
IL-19受容体(IL-19R)
IL-19専用の「IL-19R」という独立した受容体は存在しません。
実際には IL-20受容体複合体を介して作用します。
受容体複合体の種類
IL-20R1(IL20RA) + IL-20R2(IL20RB) → IL-19, IL-20, IL-24を認識する複合体。
IL-22R1(IL22RA1) + IL-20R2(IL20RB) → IL-19, IL-20, IL-24を認識する別の複合体。
つまり、IL-19は IL-20Rファミリー受容体を介してシグナルを伝えるため、便宜的に「IL-19R」と呼ばれることがありますが、実際には IL-20R1/IL-20R2 または IL-22R1/IL-20R2 の複合体が受容体です。
シグナル伝達
IL-19が受容体複合体に結合 → JAK/STAT経路(特にSTAT3)を活性化。
主な作用:
炎症性サイトカイン産生の調整
Th2型免疫応答の促進
上皮細胞の増殖・分化制御
臨床的意義
乾癬・アトピー性皮膚炎:IL-19が上皮細胞に作用し、炎症や角化異常に関与。
喘息・アレルギー疾患:Th2応答を増幅することで病態形成に寄与。
炎症性腸疾患(IBD):IL-19の過剰発現が報告されている。
✅ まとめ
IL-19Rという単独の受容体は存在せず、IL-20Rファミリー複合体(IL-20R1/IL-20R2 または IL-22R1/IL-20R2)がIL-19の受容体として機能する。
シグナルは JAK/STAT3経路を介して炎症や上皮細胞応答を制御。
臨床的には 乾癬・アトピー・喘息・IBDなどの炎症性疾患に関与する。
これまでの IL-3R〜IL-19R を一覧表にすると「サイトカイン受容体ファミリーの全体像」が一目で整理できます。ご希望なら表形式でまとめましょうか?
IL-20R(インターロイキン20受容体)について整理します。
IL-20受容体(IL-20R)の構造
IL-20Rは IL-10ファミリー受容体に属し、複数のサブユニットの組み合わせで機能します。IL-19・IL-20・IL-24の受容体として働きます。
IL-20R1(IL20RA) + IL-20R2(IL20RB) → IL-19, IL-20, IL-24 を認識する主要な複合体。
IL-22R1(IL22RA1) + IL-20R2(IL20RB) → 同じく IL-19, IL-20, IL-24 を認識する別の複合体。
つまり「IL-20R」とは単一分子ではなく、IL-20R1/IL-20R2 または IL-22R1/IL-20R2 の複合体を指します。
発現細胞
上皮細胞(皮膚、消化管、呼吸器など)
角化細胞(ケラチノサイト)
線維芽細胞
一部の免疫細胞でも発現が報告されています。
シグナル伝達
IL-19/IL-20/IL-24が結合 → JAK1/TYK2 → STAT3経路を活性化。
主な作用:
上皮細胞の 増殖・分化
炎症性サイトカイン産生の調整
組織修復や再生への関与
臨床的意義
乾癬・アトピー性皮膚炎:IL-20R経路が角化細胞の異常増殖や炎症に関与。
炎症性腸疾患(IBD):腸管上皮でIL-20Rシグナルが病態形成に寄与。
自己免疫疾患:IL-20R経路の過剰活性化が炎症性疾患に関与する可能性。
治療標的:IL-20Rを介するSTAT3活性化を抑制する薬剤が研究されている。
✅ まとめ
IL-20Rは IL-20R1/IL-20R2 または IL-22R1/IL-20R2 の複合体で、IL-19・IL-20・IL-24を認識します。主に 上皮細胞や角化細胞に発現し、JAK/STAT3経路を介して炎症や組織修復を制御します。臨床的には 乾癬・アトピー・IBDなどの炎症性疾患に関与し、治療標的として注目されています。
これまでの IL-19RとIL-20R を並べて比較表にすると、IL-10ファミリーの受容体ネットワークが一目で整理できます。ご希望なら表形式でまとめましょうか?
IL-21R(インターロイキン21受容体)について整理します。
IL-21受容体(IL-21R)の構造
IL-21Rα鎖(IL21R) → IL-21に特異的に結合するサブユニット。
共通γ鎖(γc, CD132) → IL-2, IL-4, IL-7, IL-9, IL-15などと共有されるサブユニット。
複合体:IL-21Rα + γc がヘテロ二量体を形成し、シグナル伝達を行う。
発現細胞
免疫細胞
T細胞(特にCD4+ T細胞、Th17細胞、Tfh細胞)
B細胞(分化・抗体産生に関与)
NK細胞
樹状細胞
非免疫細胞
一部の上皮細胞や線維芽細胞にも発現が報告されている。
シグナル伝達
IL-21がIL-21R複合体に結合 → JAK1/JAK3 → STAT1, STAT3, STAT5 経路を活性化。
主な作用:
B細胞の分化・抗体産生促進(特にIgG, IgA)
Tfh細胞の維持 → 胞体中心反応をサポート
Th17細胞の分化促進 → 炎症性疾患に関与
NK細胞の活性化
臨床的意義
自己免疫疾患:IL-21R経路は関節リウマチ、SLE、1型糖尿病などの病態形成に関与。
感染防御:抗体産生や細胞性免疫を強化。
腫瘍免疫:IL-21は抗腫瘍免疫を増強する可能性があり、免疫療法の研究対象。
治療標的:IL-21Rシグナルを抑制する薬剤が自己免疫疾患治療に向けて研究されている。
✅ まとめ
IL-21Rは IL-21Rαと共通γ鎖(CD132)からなる受容体複合体で、主に T細胞・B細胞・NK細胞に発現します。シグナルは JAK/STAT経路を介して 抗体産生・Tfh維持・Th17分化・NK活性化を制御し、自己免疫疾患・感染防御・腫瘍免疫に深く関与します。
これまでの IL-3R〜IL-21R を一覧表にすると「サイトカイン受容体ファミリーの全体像」が一目で整理できます。ご希望なら表形式でまとめてみましょうか?
2025年12月17日 | カテゴリー:各種治療学 |




