SCC陽性の肺がんに有効な抗がん剤
SCC陽性の肺がんは、主に扁平上皮がん(Squamous Cell Carcinoma)に該当します。これは非小細胞肺がん(NSCLC)の一種で、治療には以下のような抗がん剤が用いられます。
SCC陽性肺がんに使われる主な抗がん剤
1. プラチナ製剤(標準治療の中心)
シスプラチン(CDDP)
カルボプラチン(CBDCA)
他の薬剤と併用されることが多く、治療のベースになります
2. 併用薬(プラチナ製剤とセットで使われる)
ナベルビン(ビノレルビン)
パクリタキセル(タキソール)
ドセタキセル(タキソテール)
ジェムシタビン
ペメトレキセド(※ただし、扁平上皮がんには効果が低いため通常は使用されません)
3. 免疫チェックポイント阻害薬(近年の主力)
ニボルマブ(オプジーボ)
ペムブロリズマブ(キイトルーダ)
PD-L1発現量に応じて単剤または併用療法として使用されます
4. 分子標的薬
扁平上皮がんではEGFR変異やALK融合遺伝子が少ないため、分子標的薬の適応は限定的です
治療選択のポイント
病期(ステージ):手術可能か、放射線治療が必要か、化学療法中心かで変わります
全身状態(PS):体力や臓器機能に応じて薬剤の選択が調整されます
PD-L1発現:免疫療法の適応判断に重要
2025年8月28日 | カテゴリー:各種治療学, 癌の病態生理と治療学, 呼吸器 |