IgEとLyn, Syk, Fyn, Gab2, Rac, PKCとの関係
IgEと抗原が結合してFcRに結合すると好酸球や肥満細胞は活性化されてアレルギ-症状をおこす物質を放出します。
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IgEと抗原が結合してFcRに結合すると好酸球や肥満細胞は活性化されてアレルギ-症状をおこす物質を放出します。
Syk結合性+:tranilast, chlorpheniramine, suplatast, montelukast, azelastine,oxatomide
その他すべて陰性
2024年4月17日 | カテゴリー:新着情報, AUTODOCK VINA CLUS PRO, 花粉症, アレルギー性皮膚炎, 免疫疾患, アレルギー |
特異的IgE:それぞれのアレルゲンに対応して作られたIgEを特異的IgEと言い、特異的IgE抗体を測定すればアレルギーの原因を調べることができます。
IgG4RDは罹患臓器に炎症細胞浸潤とつずく線維化により機能障害をおこしさらに臓器腫大や結節性病変を形成する免疫介在性慢性全身性疾患である。
自己免疫性膵炎:
IgG4関連硬化性胆管炎:
IgG4関連涙腺・唾液腺炎:
IgG4関連眼疾患:
IgG4関連腎臓病:
IgG4関連疾患の診断には、血液検査でIgG4の値を確認したり、腫れている臓器の組織の一部を取って顕微鏡で検査する(生検を行う)必要があります。他の病気を除外するためにも、正確な診断が重要です
<診断基準>
IgG4関連疾患の診断は基本的には、包括診断基準によるものとするが、以下の②~⑤のそれぞれの臓器別診断基準により診断されたものも含めることとする。
①<IgG4関連疾患包括診断基準>
以下のDefinite、Probableを対象とする。
1.臨床的に単一又は複数臓器に特徴的なびまん性あるいは限局性腫大、腫瘤、結節、肥厚性病変を認める。
2.血液学的に高IgG4血症(135mg/dL以上)を認める。
3.病理組織学的に以下の2つを認める。
a.組織所見:著明なリンパ球、形質細胞の浸潤と線維化を認める。
b.IgG4陽性形質細胞浸潤:IgG4/IgG陽性細胞比40%以上、かつIgG4陽性形質細胞が10/HPFを超える。
<診断のカテゴリー>
Definite:1+2+3を満たすもの
Probable:1+3を満たすもの
Possible:1+2を満たすもの
ただし、できる限り組織診断を加えて、各臓器の悪性腫瘍(癌、悪性リンパ腫など)や類似疾患(シェーグレン症候群、原発性/二次性硬化性胆管炎、キャッスルマン病、二次性後腹膜線維症、多発血管炎性肉芽腫症、サルコイドーシス、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症など)と鑑別することが重要である。
また、比較的生検困難な臓器病変(膵、胆道系、中枢神経、後腹膜、血管病変など)で、十分な組織が採取できず、本基準を用いて臨床的に診断困難であっても各臓器病変の診断基準を満たす場合には診断する。
②<自己免疫性膵炎の診断基準>
以下のDefinite、Probable、Possibleを対象とする。
A.診断項目
1.膵腫大:
a.びまん性腫大(diffuse)
b.限局性腫大(segmental/focal)
2.主膵管の不整狭細像:ERP
3.血清学的所見
高IgG4血症(135mg/dL以上)
4.病理所見:以下の①~④の所見のうち、
a.3つ以上を認める。
b.2つを認める。
①高度のリンパ球、形質細胞の浸潤と、線維化
②強拡1視野当たり10個を超えるIgG4陽性形質細胞浸潤
③花筵状線維化(storiform fibrosis)
④閉塞性静脈炎(obliterative phlebitis)
5.膵外病変:硬化性胆管炎、硬化性涙腺炎・唾液腺炎、後腹膜線維症
a.臨床的病変
臨床所見及び画像所見において、膵外胆管の硬化性胆管炎、硬化性涙腺炎・唾液腺炎(ミクリッツ(Mikulicz)病)あるいは後腹膜線維症と診断できる。
b.病理学的病変
硬化性胆管炎、硬化性涙腺炎・唾液腺炎、後腹膜線維症の特徴的な病理所見を認める。
オプション:ステロイド治療の効果
専門施設においては、膵癌や胆管癌を除外後に、ステロイドによる治療効果を診断項目に含むこともできる.悪性疾患の鑑別が難しい場合は超音波内視鏡下穿刺吸引(EUS-FNA)細胞診まで行っておくことが望ましいが、病理学的な悪性腫瘍の除外診断なく、ステロイド投与による安易な治療的診断は避けるべきである。
<診断のカテゴリー>
Definite:
①びまん型:1a+(3、4b、5a、5bのうち1つ以上)を満たすもの
②限局型:1b+2+(3、4b、5a、5bのうち2つ以上)を満たすもの
1b+2+(3、4b、5a、5bのうち1つ)+オプションを満たすもの
③病理組織学的確診:4aを満たすもの
Probable:Possibleの基準+オプションを満たすもの
Possible*:自己免疫性膵炎を示唆する限局性膵腫大を呈する例でERP 像が得られなかった場合、(EUS-FNAで膵癌を除外)+(3、4b、5a、5bの1つ以上)を満たすもの
*我が国では極めてまれな2型の可能性もある。
③<IgG4 関連硬化性胆管炎の診断基準>
Definite、Probableを対象とする。
A.診断項目
1.胆道画像検査にて肝内・肝外胆管にびまん性、あるいは限局性の特徴的な狭窄像と壁肥厚を伴う硬化性病変を認める。
2.血液学的に高IgG4血症(135mg/dL以上)を認める。
3.自己免疫性膵炎、IgG4 関連涙腺・唾液腺炎、IgG4 関連後腹膜線維症のいずれかの合併を認める。
4.胆管壁に以下の病理組織学的所見を認める。
a.高度なリンパ球、形質細胞の浸潤と線維化
b.強拡1視野あたり10個を超えるIgG4陽性形質細胞浸潤
c.花筵状線維化(storiform fibrosis)
d.閉塞性静脈炎(obliterative phlebitis)
オプション:ステロイド治療の効果
胆管生検や超音波内視鏡下穿刺吸引法(Endoscopic ultrasound-guided fine needle aspiration、EUS-FNA)を含む精密検査のできる専門施設においては、胆管癌や膵癌などの悪性腫瘍を除外後に、ステロイドによる治療効果を診断項目に含むことができる。
<診断のカテゴリー>
Definite:
①1+3を満たすもの
②1+2+4a+4bを満たすもの
③4a+4b+4cを満たすもの
④4a+4b+4dを満たすもの
Probable:1+2+オプションを満たすもの
Possible:1+2を満たすもの
ただし、胆管癌や膵癌などの悪性疾患、原発性硬化性胆管炎や原因が明らかな二次性硬化性胆管炎を除外することが必要である。診断基準を満たさないが、臨床的にIgG4 関連硬化性胆管炎が否定できない場合、安易にステロイド治療を行わずに専門施設に紹介することが重要である。
④<IgG4関連涙腺・眼窩及び唾液腺病変の診断基準>
Definiteを対象とする。
A.診断項目
1.涙腺・耳下腺・顎下腺の持続性(3か月以上)、対称性に2ペア以上の腫脹を認める。
2.血液学的に高IgG4 血症(135mg/dL以上)を認める。
3.涙腺・唾液腺組織に著明なIgG4陽性形質細胞浸潤(強拡大5視野でIgG4+/IgG+が50%以上)を認める。
B.鑑別疾患
シェーグレン症候群、サルコイドーシス、キャッスルマン病、多発血管炎性肉芽腫症、悪性リンパ腫、癌などを除外する。
<診断のカテゴリー>
Definite:
①A1+A2+Bを満たすもの
②A1+A3+Bを満たすもの
⑤<IgG4関連腎臓病の診断基準>
Definite、Probableを対象とする。
A.診断項目
1.尿所見、腎機能検査に何らかの異常を認め、血液検査にて高IgG血症、低補体血症、高IgE血症のいずれかを認める。
2.画像上特徴的な異常所見(びまん性腎腫大、腎実質の多発性造影不良域、単発性腎腫瘤(hypovascular)、腎盂壁肥厚病変)を認める。
3.血液学的に高IgG4血症(135mg/dL以上)を認める。
4.腎臓の病理組織学的に以下の2つの所見を認める。
a.著明なリンパ球、形質細胞の浸潤を認める。ただし、IgG4/IgG陽性細胞比40%以上、又はIgG4陽性形質細胞が10/HPFを超える。
b.浸潤細胞を取り囲む特徴的な線維化を認める。
5.腎臓以外の臓器の病理組織学的に著明なリンパ球、形質細胞の浸潤を認める。ただし、IgG4/IgG陽性細胞比40%以上、又はIgG4陽性形質細胞が10/HPFを超える。
B.鑑別疾患
1.臨床的な鑑別疾患:多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、形質細胞腫など
2.画像診断上の鑑別疾患:悪性リンパ腫、腎癌(尿路上皮癌など)、腎梗塞、腎盂腎炎、多発血管炎性肉芽腫症、サルコイドーシス、癌の転移など
<診断のカテゴリー>(ただしB.鑑別疾患を鑑別する。)
Definite:
①1+3+4a+4bを満たすもの
②2+3+4a+4bを満たすもの
③2+3+5を満たすもの
Probable:
①1+4a+4bを満たすもの
②2+4a+4bを満たすもの
③2+5を満たすもの
Possible:
①1+3を満たすもの
②2+3を満たすもの
③1+4aを満たすもの
④2+4aを満たすもの
<重症度分類>
重症度は基本的に治療開始後に判定し、以下の(1)又は(2)を満たす者を対象とする。
(1)ステロイド依存性
十分量のステロイド治療を行い寛解導入したが、ステロイド減量や中止で臓器障害が再燃し、離脱できない場合
(2)ステロイド抵抗性
十分量のステロイド治療<初回投与量(0.5~0.6mg/kg)>を6か月間行っても寛解導入できず、臓器障害が残る場合
臓器障害
当該疾患に罹患している各臓器固有の機能障害が残るもの
腎臓:CKD重症度分類ヒートマップが赤の部分の場合
胆道:閉塞性黄疸が解除できずステント挿入などが必要
または重度の肝硬変Child Pugh B以上
膵臓:閉塞性黄疸が解除できずステント挿入などが必要
または膵石などを伴う重度の膵外分泌機能不全
呼吸器:PaO2が60Torr以下の低酸素血症が持続する。
後腹膜・血管:尿路の閉塞が持続する、血管破裂
あるいはその予防のためのステンティング
下垂体:ホルモンの補償療法が必要
成人発症スティル病は発熱、皮疹、関節炎を主徴として、肝障害、リンパ節腫脹、脾腫など全身の臓器に炎症を来たす疾患である。
推論として、病原体や内在性因子がTLRを介してMΦを主体とする自然免疫系を刺激し異常活性化をおこすと考えられている。遺伝学的素因を背景として感染症やダメージ細胞による内在性因子などがトリガーとなって炎症が惹起されると考えられている。
抗核抗体は通常陰性で特異自己抗体や自己反応性リンパ球は同定されておらず獲得免疫よりも自然免疫の活性化がその病態である。
病原体関連分子パタ-ン(pathogen-associated molecular patterns/PAMPs),ダメ-ジ関連分子パタ-ン(damage-associated molecular patters/DAMPs)によって好中球やマクロファ-ジが活性化されIL18やIL1βを中心とする炎症性サイトカインが分泌されてTリンパ球やNK細胞を介して他のサイトカイン異常産生へとつながってゆく。
疾患活動期にはIL1b,IL2,IL6,IL18,TNFa,INFg,MCSFなどの炎症性サイトカイン上昇が報告されている。なかでもMΦが産生するIL18は疾患活動期に異常高値を示しNK,CD8Tを介して臓器障害に関与すると考えられている。
アレルギ-ではアレルゲン-IGE複合体がMAST CELLおよび好酸球に結合するとLYN、 SYK, FYNが活性化します。ここではFYNとのAUTODOCK VINAでの結合結果をしめします。
tranilast+ ibudilast- pemirolast- ketotifen- azelastine- oxatomide- mequitazine- epinastine- ebastine- cetirizine- levocetirizine- bepotastine- emedastine- olopatadine- loratadine-
desloratadine- bilastine- rupatadine- diphenhydramine- clemastine- chlorpheniramine- promethazine- alimemazine+ hydroxyzine+ cyproheptadine- ozagrel- seratrodast- pranlukast- montelukast- supratast-
2024年4月7日 | カテゴリー:新着情報, AUTODOCK VINA CLUS PRO, アレルギー性皮膚炎, アレルギー |
まず、めまいは症状によって分類しそれぞれについて原因検索を進めます
回転性めまい(Vertigo):
浮動性めまい(Dizziness):
失神性めまい(Fainting):
アレルゲンが体内に侵入するとIGE抗体と結合して好酸球や肥満細胞を刺激します。刺激を細胞がその細胞内でLYNを活性化させヒスタミンを放出しアレルギ-症状が顕在化します。すべての抗アレルギ-剤がLYNの阻害効果を狙って創薬されてませんが、あとから調べればLYN阻害効果を持っているものがあるとわかります。AUTODOCK VINAをもちいて当院で調べてみました。
リザベンtranilast/タリオンbepotastine/レミカットemedastine/アレロックolopatadine/クラリチンloratadine/デザレックスdesloratadine/ビラノアbilastine/レスタミンコーワ/
タベジ-ルclemastine/クロルフェニラミンchlorpheniramine/ピレチアpromethazine/アリメジンalimemazine/アタラックスhydroxyzine/ペリアクチンcrypthepatadine/
ドナメンozagrel/ブロニカseratrodast/オノンpranlukast/キプレスmontelukast/アイピ-ディsuplatast/ がLYN阻害効果がありました。
その他の抗アレルギ-剤には計算上阻害効果はありませんでした。
2024年4月1日 | カテゴリー:新着情報, AUTODOCK VINA CLUS PRO, 鼻炎, 花粉症, アレルギー性皮膚炎, 蕁麻疹, 免疫疾患, アレルギー |
SYK(spleen tyrosine kinase)は、血液や免疫系の組織で発現する非受容体型チロシンキナーゼです。その役割は多岐にわたります。
マスト細胞のヒスタミン放出: SYKはマスト細胞においてヒスタミンの放出に関与しています。ヒスタミンはアレルギー反応や炎症に関連しています。
マクロファージのファゴサイトーシス: SYKはマクロファージにおいて異物の摂取や処理に重要な役割を果たしています。マクロファージは免疫応答において異物を食べて排除する役割を担っています。
B細胞の分化: SYKはB細胞の分化にエッセンシャルな役割を果たしています。B細胞は抗体を産生し、免疫応答に対抗する役割を果たします。
SYKは、いくつかの疾患に関与しています。
慢性リンパ性白血病(CLL): SYKはCLLにおいて重要な役割を果たしています。CLLはB細胞の増殖によって特徴づけられ、SYKはB細胞のシグナル伝達に影響を与えます。
関節リウマチ(RA): RAは自己免疫性の疾患であり、関節の炎症を引き起こします。SYKは免疫細胞の活性化に関与し、RAの発症に影響を与える可能性があります。
アレルギー性疾患: SYKはマスト細胞のヒスタミン放出に関与しており、アレルギー反応に影響を与えます。
自己免疫性血小板減少症(ITP): ITPは血小板の減少によって特徴づけられます。SYKは血小板の活性化に関与し、ITPの病態に影響を与える可能性があります。
これらの疾患においてSYKの阻害剤が治療法として研究されています。SYKは免疫系の調節において重要な役割を果たしており、その疾患への関与は広範囲にわたります 。
2024年4月1日 | カテゴリー:新着情報, 膠原病, 関節リウマチ リウマチ外来, アレルギー |