In situ ハイブリダイゼーション法(ISH)
「in situ ハイブリッド形成法」とは、正式には in situ ハイブリダイゼーション法(ISH) と呼ばれ、組織や細胞内で特定の核酸(DNAやRNA)を検出する技術です。ラテン語の「in situ」は「その場で」「原位置で」という意味で、細胞や組織をそのままの状態で解析することを指します。
主な特徴と目的
遺伝子発現の局在を可視化:特定のmRNAがどこでどれくらい発現しているかを調べることができます。
組織切片や細胞を対象:固定された組織や細胞に対してプローブ(標識された核酸)を使ってハイブリダイゼーションを行います。
発生学・病理学・ウイルス検出などに応用:胚発生、がん研究、ウイルス感染診断など幅広い分野で利用されています。
基本的な工程
組織の固定:mRNAの分解を防ぐため、パラホルムアルデヒドなどで固定。
前処理:細胞膜の透過性を高め、プローブの浸透性を向上。
プローブの調製:目的のmRNAに相補的なRNAやDNAプローブを合成。
ハイブリダイゼーション:プローブと標的核酸を結合させる。
洗浄と検出:非特異的な結合を除去し、酵素や蛍光でシグナルを可視化。
応用例
蛍光ISH(FISH):蛍光標識を用いて複数の遺伝子を同時に検出可能。
マイクロRNA検出:小さなRNA分子の局在も解析可能。
Whole-mount ISH(WISH):胚全体などを対象に三次元的な遺伝子発現を解析。
この技術は、細胞レベルでの遺伝子発現の理解を深めるために不可欠な手法です。さらに詳しく知りたい場合は、やが参考になります。
2025年9月16日 | カテゴリー:AUTODOCK VINA,CLUS PRO/BIOINFORMATICS |