イメグリミン/その②
主な作用機序
イメグリミンは、ミトコンドリアに作用することで以下のような複数の効果を発揮します:
インスリン分泌促進(膵作用) 血糖値に応じて膵臓のβ細胞からインスリン分泌を促進。低血糖リスクが少ない。
インスリン抵抗性の改善(膵外作用) 筋肉や肝臓での糖の取り込みを促進し、糖新生(肝臓での糖の生成)を抑制。
膵β細胞の保護と増加 活性酸素の抑制により、インスリンを作る細胞の死を防ぎ、細胞数を増加させる可能性。
特徴と利点
低血糖のリスクが低い:血糖値が高いときにのみインスリン分泌を促す。
メトホルミンに似た構造:副作用の少ない代替薬として期待されている。
膵臓の機能を守る:糖尿病の進行を遅らせる可能性がある。
⚠️ 副作用と注意点
消化器症状:吐き気、下痢、便秘など。
低血糖:まれだが、他の薬と併用時に注意。
腎機能が低下している人には注意:腎臓から排泄されるため、腎機能が悪いと血中濃度が上昇する可能性。
他の糖尿病薬との違い
比較項目 | イメグリミン | メトホルミン |
---|---|---|
作用部位 | ミトコンドリア(複合体Ⅰ) | ミトコンドリア(複合体Ⅰ+mGPDH) |
低血糖リスク | 低い | 低い |
乳酸アシドーシス | 起こりにくい | 起こりやすい |
β細胞保護作用 | あり | なし |
2025年9月16日 | カテゴリー:糖尿病 |