果糖とブドウ糖
フルクトースとグルコースとではどちらが脂肪酸合成に回りやすいですか
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フルクトースの方がグルコースよりも脂肪酸合成に回りやすいです。特に肝臓での脂質合成(de novo lipogenesis)を促進しやすいことが知られています。
フルクトース vs グルコース:脂肪酸合成への影響
✅ フルクトースの特徴
肝臓で優先的に代謝される:フルクトースは主に肝臓で代謝され、グルコースとは異なり、解糖系の制御ポイント(ホスホフルクトキナーゼ)をバイパスします。
脂肪酸合成を促進:このバイパスにより、アセチルCoAの産生が増加し、脂肪酸合成(de novo lipogenesis)が活性化されます。
インスリン非依存性:フルクトースの代謝はインスリンに依存しないため、過剰摂取時に脂肪合成が抑制されにくい。
グルコースの特徴
全身で利用される:グルコースは筋肉や脂肪組織でも代謝され、エネルギー源として広く使われます。
脂肪酸合成にはインスリンが関与:グルコースからの脂肪酸合成はインスリンの作用を受けるため、制御が効きやすい。
研究知見からの補足
ラットを用いた実験では、高フルクトース食を摂取した群で肝臓の脂肪酸合成関連遺伝子の発現が著しく上昇し、脂質代謝異常や脂肪肝のリスクが高まることが示されています。
一方、グルコースではこのような急激な脂質合成の亢進は見られにくく、代謝経路の制御が効いています。
⚠️ 臨床的な意義
フルクトースの過剰摂取はメタボリックシンドロームのリスク因子とされ、清涼飲料水などに含まれる果糖ぶどう糖液糖(HFCS)の摂取量には注意が必要です。
脂肪酸合成を抑えたい場合は、フルクトースの摂取制限が有効と考えられます。