皮膚にある抗原提示細胞
皮膚にある抗原提示細胞と表面マーカーまとめ
皮膚に存在する主要な抗原提示細胞(APC)と代表的な表面マーカーをまとめます。 皮膚には表皮と真皮に異なるAPCサブセットが存在し、免疫応答や炎症制御に重要な役割を果たしています。
皮膚の抗原提示細胞と表面マーカー一覧
| 細胞種 | 局在 | 主な表面マーカー | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ランゲルハンス細胞(Langerhans cell, LC) | 表皮 | CD1a, Langerin (CD207), MHC-II, CCR7 | 表皮に常在する樹状細胞。外来抗原を捕捉しリンパ節へ移動してT細胞に提示。接触皮膚炎の誘導に重要。 |
| 真皮樹状細胞(Dermal DC) | 真皮 | CD11c, CD1c, MHC-II, CD80/CD86 | サブセットにより炎症促進型と免疫抑制型が存在。真皮で抗原を処理し、リンパ節へ移動。 |
| プラズマサイトイド樹状細胞(pDC) | 真皮(炎症時に浸潤) | CD123 (IL-3Rα), BDCA-2, MHC-II | ウイルス感染時にI型IFNを産生。皮膚炎や自己免疫疾患に関与。 |
| マクロファージ(Dermal macrophage) | 真皮 | CD14, CD68, F4/80(マウス), MHC-II | 貪食能が強く、炎症時に抗原提示も行う。定常状態では組織修復に関与。 |
| B細胞(皮膚浸潤時) | 炎症皮膚 | CD19, CD20, MHC-II | 二次的に抗原提示能を持つ。慢性炎症や自己免疫性皮膚疾患で重要。 |
ポイント
表皮の主役はランゲルハンス細胞:CD1aとLangerinが代表的マーカー。
真皮には多様な樹状細胞とマクロファージ:CD11cやCD14で識別。
炎症時にはpDCやB細胞も抗原提示に参加。
いずれも MHCクラスII分子を発現し、T細胞への抗原提示が可能。
臨床的意義
接触皮膚炎:ランゲルハンス細胞が抗原を提示し、T細胞応答を誘導。
アトピー性皮膚炎・乾癬:真皮樹状細胞やpDCが病態形成に関与。
自己免疫疾患:皮膚局所のAPCが異常活性化し、慢性炎症を維持。
✅ まとめ:皮膚の抗原提示細胞は、表皮のランゲルハンス細胞(CD1a, Langerin)、真皮の樹状細胞(CD11c, CD1c)、マクロファージ(CD14, CD68)、炎症時のpDC(CD123)などが代表的です。これらは MHC-IIを介してT細胞に抗原提示し、皮膚免疫応答の中心的役割を担っています。




