風邪の原因となるウイルスはさまざまですが、頻度の多いものをいくつかご紹介します。以下は、風邪を引き起こす代表的なウイルスとその特徴です:
ライノウイルス: 鼻風邪の主な原因であり、年間を通して感染する可能性があります。春と秋に特に多くみられます。症状には鼻水、鼻づまり、くしゃみが含まれますが、熱は出ないことが特徴です。接触感染と飛沫感染の両方で感染します
コロナウイルス: 風邪の10~15%を占めるウイルスで、冬に多くみられます。鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せきなどの症状が出現します。胃腸炎や気管支炎、肺炎を引き起こすこともあります。飛沫感染と接触感染の両方で感染します
パラインフルエンザウイルス: インフルエンザウイルスとは異なるウイルスで、気道に炎症を起こします。年間を通してみられ、大人ではかぜ症候群を引き起こしますが、小児では肺炎や気管支炎の原因となります。飛沫感染と接触感染の両方で感染します
RSウイルス: 大人ではかぜ症候群を引き起こしますが、特に新生児や低出生体重児では肺炎や気管支炎を引き起こすことがあります。流行期は冬で、症状にはせき、鼻水、たんなどが含まれます。飛沫感染と接触感染の両方で感染します
インフルエンザウイルス: 冬に流行するウイルスで、全身性感染症を引き起こします。鼻水、せき、高熱、頭痛、筋肉痛、全身のだるさなどの症状が出現します。感染力が強いため、飛沫感染が主な感染経路です。予防策としてマスク着用や手洗い・うがいが重要です
アデノウイルス: 夏に流行し、風邪症状以外に結膜炎、咽頭炎、胃腸炎などを引き起こすウイルスです。接触感染と飛沫感染の両方で感染します
このあたりが文献的に多いとされています。
2024年3月28日 | カテゴリー:発熱外来 |
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