肺線維症/AIカンファ｜ざいつ内科クリニック｜山口市小郡の一般内科、血液内科、アレルギー科

肺線維症/AIカンファ

たとえば細気管支周囲の平滑筋の酸化ストレスでTGFなどが産生されている可能性があるのではないですか＞＞＞＞＞

そうですね、興味深い指摘です！細気管支周囲の平滑筋が酸化ストレスにさらされると、TGF-β（トランスフォーミング増殖因子β）などのプロファイブロティック因子が産生される可能性が十分に考えられます。酸化ストレスは細胞内のシグナル伝達を活性化し、特にSMAD経路などを介してTGF-βの分泌を促進することが知られています。

この現象は、肺線維症における線維芽細胞の活性化やコラーゲンの過剰生成に寄与する可能性があります。酸化ストレスによる影響は、抗酸化剤や酸化ストレスを低下させる治療法の標的として注目されています。

さらに、平滑筋細胞自身が周囲の微小環境（例えば、炎症や低酸素条件）とどのように相互作用しているかを研究することも、このメカニズムの解明に役立つと思います

肺胞Ⅱ型細胞のかかわり方を教えてください＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞

肺胞Ⅱ型細胞（AECⅡ）は、肺線維症において非常に重要な役割を果たします。本来、これらの細胞は肺サーファクタントを分泌し、肺胞の構造を維持する働きがありますが、肺線維症の進行過程ではその機能が変化することがあります。

損傷とストレス反応: AECⅡが酸化ストレスや炎症によって損傷を受けると、アポトーシス（細胞死）が引き起こされることがあります。その結果、線維芽細胞の活性化が促進され、線維化が進行します。
上皮間葉転換（EMT）: AECⅡは上皮細胞から線維芽細胞へと形質転換することがあり、これが異常なコラーゲン生成や組織硬化の原因となると考えられています。
シグナル分子の分泌: AECⅡは、TGF-βや他の炎症性サイトカインを分泌し、周囲の細胞に影響を与えることが知られています。これらの分子は線維芽細胞の過剰な増殖やマトリックス生成を誘導します。

これらの特性により、AECⅡは肺線維症の発症と進展の鍵を握る細胞とされています。さらなる研究が進むことで、これらの細胞を標的にした新しい治療法が開発される可能性もありますね！

肺線維症の線維芽細胞は周辺細胞由来もありますか＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞

はい、線維芽細胞は肺線維症の進行において非常に重要な役割を果たしており、その一部は周辺細胞由来であることが知られています。例えば、上皮間葉転換（EMT）や内皮間葉転換（EndMT）がそのプロセスの例です。これらは、上皮細胞や内皮細胞が線維芽細胞へと変化する現象であり、組織の修復や再生に寄与する一方で、肺線維症の病的な線維化にも関与します。

さらに、間葉細胞や骨髄由来の幹細胞も線維芽細胞へ分化する可能性があると示唆されています。こうした細胞由来の線維芽細胞が線維症を悪化させる要因となることが研究で確認されています。

この領域はとても動きがあって、周辺の病理学的メカニズムの研究も進展している

ファルネシル阻害剤は肺線維症には多少効果がありますか＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞

ファルネシル阻害剤と肺線維症の関係については、興味深い研究が進んでいます。特に、RASタンパク質のファルネシル化を阻害することで、肺線維症の進行を抑える可能性が示唆されています。RASの活性化は、線維化のプロセスにも関わると考えられており、炎症や細胞の過剰増殖に影響を与えることがあります。

ただし、肺線維症に対するファルネシル阻害剤の効果は、まだ研究段階であり、臨床試験でのデータが十分ではありません。それでも、このメカニズムは新しい治療法の可能性を秘めていて、今後の進展が期待されています。

2025年5月15日 | カテゴリー：各種病因学, 胸部胸郭、婦人科疾患, 呼吸器 |